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書誌情報

集英社文庫(日本)

江戸川乱歩と横溝正史

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著者

著者:中川 右介

あらすじ・概要

ライバルにして、親友 作家にして、編集者
同時期にデビューし、盟友として互いを支え合った二人を通して、日本ミステリ史、出版史を描ききる対比評伝
いまなお文庫界を牽引する両巨頭の軌跡を辿る

日本の探偵小説を牽引した二大巨頭、江戸川乱歩と横溝正史。ほぼ同時期にデビューした二人は、盟友として認め合い、生涯変わらぬ友情で結ばれた。それも作家同士というだけでなく、時に一方が編集者となって支えるという希有なつながりだ。この濃密な関係はどのように生まれ、育まれたのか──二人の足跡を辿りながら、数多の作品群を通して出版界の興亡のドラマをも描き出す、空前の対比評伝。

「江戸川乱歩と横溝正史――二人を太陽と月に喩えることができるかもしれない。
乱歩が旺盛に書いている間、横溝は書かない。横溝が旺盛に書いていると、乱歩は沈黙する。
天に太陽と月の両方が見える時間が短いのと同様に、
二人がともに旺盛に探偵小説を書いている時期は、ごくごく短いのだ」〈本文より〉

「おそらくは、親友でもありライバルでもあった。
だが、何よりも面白い探偵小説を求める同志だった。
二人がなぜ探偵小説を書いていたのかと言えば、
面白い作品がないので自分で書いていたに過ぎない。
乱歩は誰よりも横溝に読んでほしかったし、
横溝もまた乱歩に読んでもらおうと書いていた」〈「青春と読書」2017年11月号より〉

【著者略歴】
中川 右介(ナカガワ ユウスケ)
作家、編集者。1960年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、代表取締役編集長として雑誌『クラシック・ジャーナル』、音楽家や文学者の評伝や写真集の編集・出版を手掛ける(2014年まで)。その一方で作家としても活躍。クラシック音楽への造詣の深さはもとより、歌舞伎、映画、歌謡曲、漫画などにも精通。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、歴史に新しい光を当てる執筆スタイルで人気を博している。主な著書に『カラヤンとフルトヴェングラー』『歌舞伎 家と血と藝』『角川映画1976-1986』など。