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男と女、なぜ別れるのか
渡辺淳一

     其の壱 基本的な生命力 〜文中より抜粋〜

 男と女、どちらが強いか。この問いかけに、みなさんはどのように答えられるだろうか。若い男性なら、「そりゃ男だよ」と、当然のように答えるだろう。いや、女性も、「もちろん男性でしょう」と答える人が多いかもしれない。たしかに、一般的にこの答えは正確で、当たっているかと思われる。

 運動能力の違い


 小学生の時から、男と女を比べた場合、体力的にはあらゆる面で、男の方が女より勝っている。
 まず、駆けっこ。百メートルの徒競走をした場合、十人中十人、男の方が勝つ。さらに二百メートルも、そして千メートルと、距離が延びても、男の方が圧倒的に速い。
 次にジャンプ力、これも男の子の方がはるかに高く、遠くまで跳ぶことができる。
 そして現実にはおこなわれないが、騎馬戦。これをやったら男の方が勝つことは言うまでもない。
 実際、戦う前から結果がわかっているから、この種のことは男女ではあまり争わないことになっている。
 この幼いときの男女差は、中学、高校、大学と、長じるにしたがって、さらに大きくなり、成人となると、もはや争うまでもなく、圧倒的に男の方が強くなる。
 したがって、あらゆるスポーツで、男と女が対等に争うゲームは皆無となる。
 そしてこの現実を見たら「男の方が強い」という答えは当然で、そこに異論をはさむ人はいないだろう。

 平均寿命では

 しかしここでさらに視点を変えて、「生命力」という点になると、どうだろうか。
 これらは、男女互いの姿や動きを簡単に見ただけでは決められない。これをたしかめるためには、当然のことながら、これまでの男女に関わるさまざまな記事や統計を参考にすることになる。
 そこでまず、平均寿命だが、これは外見とは別に、男性より女性の方がはるかに長寿である。
 二〇一一年の各国別の平均寿命(WHO世界保健統計二〇一三年度版より)を見ると、日本が八十三歳でスイス、サンマリノと共にトップ。第四位はアンドラ、オーストラリア他十一か国となっている。
 ちなみに、フランスも八十二歳、アメリカは七十九歳、中国は七十六歳である。
 一方、短い方では、シエラレオネの四十七歳、中央アフリカ共和国の四十八歳となっている。
 世界でも、日本は一番の長寿国であるが、男女差はどうなっているのだろう
か。
 そこで、日本の男女別の平均寿命を見ると、男性は七十九歳で世界第十二位。これに対して女性は八十六歳と、世界一の長寿となっている。
 以上の統計からわかるように、日本は世界有数の長寿国ではあるが、さらに男女別では、女性が男性より七歳長寿であることがわかってくる。
 このように女性の方が長寿であることは、日本に限らず全世界に共通して言えることで、スイスでは五歳、サンマリノでは一歳、アンドラでは六歳、それぞれ女性が長寿となっている。
 その他、さまざまな国の寿命の男女差を見ると、総じて女性の方が平均して、四、五歳長生きであることがわかってくる。

 なぜ男は短命なのか


 以上の男女差はなぜ生じるのだろうか。

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