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書誌情報

集英社文庫(日本)

日蝕えつきる

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著者

著者:花村 萬月

あらすじ・概要

この本を読む者は一切の希望を捨てよ──細谷正充「解説」より
天明6年正月、日本を覆った皆既日蝕。その下で這いずるように生き凄惨に死ぬ男と女。覚悟して見つめるがいい、世の暗黒と人間の生々しさを。

天明6年元日、皆既日蝕でこの国が闇に包まれた。その最中に無惨にも死んでいく男女。飯盛女から夜鷹となり、唐瘡に罹ってしまう千代。戯者の夢と裏腹に陰間茶屋で暮らすことになる吉弥……。天災や大飢饉にみまわれた世の底辺で、這いずるように生きて死ぬ人間の姿が克明に描かれる。救いのなさに思わず目を背けたくなるが、克明な描写の粘度が目を捉えて離さない5編。第30回柴田錬三郎賞受賞作。