書誌情報
小説/戯曲
星に願いを、そして手を。
著者
あらすじ・概要
「小説すばる新人賞」史上最年少受賞
大人になった僕たちの、“ 夢"との向き合い方。
16 歳の現役高校生が描く、ストレートな青春群像劇。
中学三年生の夏休み。宿題が終わっていない祐人は、幼馴染の薫、理奈、春樹とともに、町の科学館のプラネタリウムに併設された図書室で、毎年恒例の勉強会をおこなっていた。そんな彼らを館長はにこやかに迎え入れ、星の話、宇宙の話を楽しそうに語ってくれた。小学校からずっと一緒の彼らを繋いでいたのは、宇宙への強い好奇心だった。宇宙の話をするときはいつでも夢にあふれ、四人でいれば最強だと信じて疑わなかった。時が経ち、大人になるまでは――。
祐人は昔思い描いていた夢を諦め、東京の大学を卒業後、故郷に帰り、公務員となった。そんな祐人を許せない理奈は、夢にしがみつくように大学院に進み、迷いながらも宇宙の研究を続けている。薫は科学館に勤め、春樹は実家の電気店を継いだ。それぞれ別の道を歩いていた彼らが、館長の死をきっかけに再び集まることになる――。
第29 回小説すばる新人賞 受賞作
【著者プロフィール】
青羽・悠(あおば・ゆう)
2000年、愛知県生まれ。現在、高校二年生。