書誌情報

小説/戯曲

蠕動で渉れ、汚泥の川を

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著者

著者:西村 賢太

あらすじ・概要

"湊かなえ氏激賞! !
〈「17歳の失敗は、人生の失敗じゃないのだ」と貫多は私に教えてくれた〉
──湊かなえ"

貫多、セヴンティーン!
人生はまだ、始まったばかり。
初めての洋食屋でのアルバイトと、波瀾万丈の日々。
家を追われ、猛女に怒鳴られ、途方に暮れる。
待望の最新長篇〈私小説〉!

「確かに自分は〈青春の落伍者〉にはなりつつあるが、
しかしながら、まだ〈人生の落伍者〉には至っていないのだ」

白衣を着てコック帽をかぶった北町貫多は、はじめての飲食店でのアルバイトにひそかな期待を抱いていた。
日払いから月払いへ、そしてまっとうな生活へと己を変えて、ついでに恋人も……。労働、肉欲、そして文学への思い。善だの悪だのを超越した貫多17歳の“生きるため"の行状記!

(著者略歴)
1967(昭和42)年7月、東京都江戸川区生れ。中卒。2004(平成16)年に同人雑誌発表の「けがれなき酒のへど」が、『文學界』に転載されてデビュー。新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』角川文庫版『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂、解題。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『暗渠の宿』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』『随筆集 一私小説書きの弁』『人もいない春』『苦役列車』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『小説にすがりつきたい夜もある』『一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『随筆集 一私小説書きの独語』『(やまいだれ)の歌』『下手に居丈高』『無銭横町』『痴者の食卓』『東京者がたり』等がある。