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文学全集
冒険の森へ 傑作小説大全 15波浪の咆哮
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あらすじ・概要
ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。
第11回配本となる第15巻「波浪の咆哮」は、「冒険物語」の原点ともいえる、「海」を舞台とした傑作小説をSFから恐竜ものまで、バラエティ豊かな全14編収録!
●編集委員 逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏
[編集室から]
海の巻である。そもそも「冒険」物語は大航海時代のイギリスに始まった。
「冒険」イコール「大海」だった時代があったのである。
鎖国と呼ばれた時代があったせいか、日本にはこの種の小説の伝統がない。
なければ詭弁を弄しても作ってしまおう。編集委員諸氏もそう言っておられる。
海が舞台の椎名SF長編と景山恐竜長編を核にすえた。
やはり、「冒険」に「海」がないと、画龍に点睛を欠くのである。
[収録作]
【長編】
椎名誠「水域」
景山民夫「遠い海から来たCOO(クー)」
【短編】
小川未明「赤いろうそくと人魚」
蘭郁次郎「地図にない島」
笹沢左保「赦免花は散った」
北杜夫「遙かな国 遠い国」
田中光二「二人だけの珊瑚礁」
中島らも「セルフィネの血」
熊谷達也「潜りさま」
【掌編】
川端康成「竜宮の乙姫」
夏目漱石「第七夜」
三島由紀夫「伝説」
生島治郎「暗い海暗い声」
原田宗典「岬にいた少女」