書誌情報
集英社文庫(日本)
今ひとたびの、和泉式部
著者
あらすじ・概要
「式部は、生涯黙々とエトスの闇を歩んでいた」解説・中西 進氏
恋多き女の謎と死の真相に迫る歴史小説。親鸞賞受賞作、文庫化。
平安朝、大江家の娘式部は、宮中で太后に仕え、美貌と歌の才を高く評価される。和泉守と結ばれ幸せな日々に、太后危篤の報が届く。急ぎ京へ戻った式部を親王が待っていた。高貴な腕に抱きすくめられ、運命は式部を翻弄していく。愛する人たちを失いながらも、歌に想いを綴っていくが……。浮かれ女と噂を立てられながらも、生涯の愛を探し続けた式部。冥き道をゆく謎多き女性を大胆に描く親鸞賞受賞作。