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書誌情報

小説/戯曲

ごめん。

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著者

著者:加藤 元

あらすじ・概要

学生服専門の洋品店で働く吉本佑理(32歳)は、職場上司の無自覚なセクハラやパワハラに合いつつもなかば諦めも感じていた。ある日、例のごとく「きみ、彼女いないの? 吉本さんを誘ってあげたら」と言う部長に対し「無礼です」と言い切る出入りの配送業者、里村の自然なふるまいが佑理の心に飛び込んできた。その後デートを重ね次第に距離を縮める二人。そして、告白のタイミングでこれまで三、四人と付き合ってきたと言う里村に対し、佑理は今まで彼氏が一度もいなかったことを、勇気を出して告げる。すると里村は何も告げずに去ってしまう。フラれた。失意の佑理に里村から電話が。「ごめん、おれも付き合ったのは中学の時にひとりだけ。いまマンションの下にいるんだ。戻ってもいいかな」(第一話「ひとり道」)。
あなたは“その言葉”を一日に何度、口にしますか? 様々なシーンのごめんで登場人物たちが少しずつ繋がってゆく、心温まる連作短編集。

目次
第一話  ひとり道
第二話  いつも俺から
第三話  甘いママ
第四話  いけない奥さん
第五話  かすがい
第六話  電話家族
第七話  ナニサマ
第八話  うさぎが転んだ
第九話  小言幸兵衛
第十話  ハッピーエンド
第十一話 しゃぼん玉

【著者略歴】
加藤元(かとう・げん)
1973年神奈川生まれ。日本大学芸術学部文芸学科中退後、10種類以上に及ぶさまざまな職業を経て、2009年『山姫抄』で第4回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。11年に刊行した『嫁の遺言』が多くの書店員の熱い支持を受けベストセラーに。他の著書に『泣きながら、呼んだ人』『蛇の道行』『四百三十円の神様』『好きな人ができました』など。