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インターナショナル新書

役に立たない読書

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著者

著者:林 望

あらすじ・概要

源氏物語から大藪春彦まで。
「自分が読みたい本を読む」
リンボウ先生初の読書論! !

仕事や生活に役立てたい、情報通になりたい……。最近の人は読書に実用的な価値ばかりを求め、書物をゆっくり味わうという本来の楽しみ方を忘れてはいないだろうか。本書は、そのような傾向に異を唱えるリンボウ先生が、「読書に貴賤なし」と、好奇心のままに読書を自在に楽しむ方法を惜しみなく披露。古典作品の魅力と読み方も、書誌学の専門家としての知識を交えながらわかりやすく解説する。書物に触れる真の歓びに満ちたリンボウ先生初の画期的読書論!

(本書の目次より)
まえがきにかえて
第一章 読書と知
読めば教養人になれるという錯覚/ベストセラーは読むべきか?/芥川賞・直木賞は読むべきか? ほか
第二章 読書法あれこれ
随時読む、同時に何冊も読む/記憶にとどめる読書法/遅読を恥ずるべからず ほか
第三章 人と本
読書以前に大切なものがある/「読書会」は高級な暇つぶし/ペナック先生の朗読のススメ ほか
第四章 古書ことはじめ
古書通信販売サイト 利用ベスト3/値切ってはいけない/古書店と鮨屋は顔を覚えてもらってからが楽しい ほか
第五章 真髄は古典にあり
古典で知る読書の醍醐味/古典文学を広めた江戸時代の出版/『源氏物語』は世界に冠たる平和文学/勧善懲悪ではない『平家物語』の凄み ほか
第六章 耳の読書
本居宣長の『源氏物語玉の小櫛』を朗読してみる ほか
第七章 書物はどこへ行くのか
日本で電子書籍は普及しない/書体、装訂、余白の意味/本を状態良く保管するために ほか
いや、別に読まなくても……。――あとがきにかえて


【著者略歴】
林 望(はやし のぞむ)
作家。国文学者。1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程満期退学。ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社)で第39回日本エッセイスト・クラブ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(P・コーニツキとの共著、ケンブリッジ大学出版)で国際交流基金国際交流奨励賞、『林望のイギリス観察辞典』(平凡社)で講談社エッセイ賞、『謹訳源氏物語』(全10巻、祥伝社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。著著に『謹訳平家物語』(全4巻、祥伝社)ほか多数。