書誌情報

集英社新書

隠された奴隷制

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著者

著:植村邦彦

あらすじ・概要

マルクスの『資本論』には「隠された奴隷制」というキーワードが登場する。一般に奴隷制と言えば、新大陸発見後にアフリカから連れて来られた黒人奴隷が想起され、すでに制度としては消滅している。しかし著者によれば、「自由」に契約を交わす、現代の私たち労働者も同じく「奴隷」であるという。その奴隷制はいかに「隠された」のか。格差社会はじめ諸矛盾が解決されることなく続く資本主義にオルタナティブはあるのか。マルクス研究の大家である著者がロックから現在に至る「奴隷の思想史」350年間を辿り、資本主義の正体を明らかにする。

はじめに――「奴隷制」と資本主義
第一章 奴隷制と自由――啓蒙思想
第二章 奴隷労働の経済学――アダム・スミス
第三章 奴隷制と正義――ヘーゲル
第四章 隠された奴隷制――マルクス
第五章 新しいヴェール――新自由主義
第六章 奴隷制から逃れるために
終章――私たちには自らを解放する絶対的な権利がある
あとがき