集英社の本

雑誌

書籍

コミックス

書誌情報

集英社新書

「自由」の危機――息苦しさの正体

ご購入

ネット書店で注文する

※書店により取り扱いがない場合がございます。

著者

著者:藤原 辰史著者:姜尚中著者:隠岐 さや香著者:池内 了著者:佐藤 学著者:杉田 敦著者:阿部 公彦著者:石川 健治著者:望月 衣塑子著者:津田 大介著者:会田 誠著者:山田 和樹著者:ヤマザキ マリ著者:平田 オリザ著者:桐野 夏生著者:永井 愛著者:村山 由佳著者:上野 千鶴子著者:小熊 英二著者:山崎 雅弘著者:苫野 一徳著者:高橋 哲哉著者:前川 喜平著者:鈴木 大裕著者:堤 未果著者:内田 樹

あらすじ・概要

あいちトリエンナーレ2019、日本学術会議 会員任命拒否、検察官定年延長、加計学園問題……今、起きている出来事の本質を見抜くための論考集。

「百人組手で知性を鍛え、不当性に抗う訓練になる一冊」――荻上チキ(評論家)

あらゆる「自由」が失われつつある中で、研究者・作家・芸術家・記者などが理不尽な権力の介入に対して異議申し立てを行う。
少しでも声を上げやすい世の中になるようにと願って26名の論者が集い、「自由」について根源的に掘り下げる。
批判的思考を養うための書!

【本文より】
表現の範囲がどんどん狭まっている――ヤマザキマリ

批判精神に欠けた学者に囲まれた政府は、端的にいって災厄――藤原辰史

アーティストやタレントが政治的な発言をするたびに、猛バッシングを受けますが、彼らも市民の一人です。政治的発言をしてはならない理由がわかりません――上野千鶴子

私たち日本人は「自由は取扱いの難しいものだ」という実感に乏しいように思われる――内田樹

【目次】
第一章 切り崩される学問の自由
藤原辰史(歴史学者) それは何か信じられないことが起こる前触れ/姜尚中(政治学者) 学問の自由は誰のためのものなのか/隠岐さや香(科学史研究者) 未来世代の「自由」を殺さないために/池内 了(物理学者) 「学問の自由」と軍事研究/佐藤学(教育学者) 学問の危機の行方/杉田敦(政治学者) 大学の自治は自由の砦/阿部公彦(英米文学者) 国策は学問を育てられるのか/石川健治(憲法学者)×望月衣塑子(新聞記者) 「自由」が奪われるときの危険な兆候を見抜く

第二章 文化芸術の自由は誰のためにあるのか
津田大介(ジャーナリスト) 「自由」を守るのは、対話を通して生まれるシティズンシップ/会田誠(美術家) すべての作品には発表の自由がある/山田和樹(指揮者) 音楽と自由/ヤマザキマリ(漫画家) 「世間体の戒律」から自由になるには/平田オリザ(劇作家) 迫り来るファシズムの時代に/桐野夏生(小説家) 恐怖を感じてもなお書き続ける/永井愛(劇作家) メディアによる忖度の構造/村山由佳(小説家) 水はいきなり煮え湯にならない

第三章 いま、声を上げる自由を
上野千鶴子(社会学者) 私はバックラッシュサバイバーである/小熊英二(歴史社会学者) 「自由」に必要なのは、対話と応答に対する信頼/山崎雅弘(戦史・紛争史研究家) 守るべきは自由/苫野一徳(哲学者) 「自由な社会」を先に進める/高橋哲哉(哲学者) 「自由」への渇望はあるか/前川喜平(元文部科学省事務次官) 教育から「自由」が奪われ続けている/鈴木大裕(高知県土佐町町議会議員・教育研究者) 新自由主義時代の「富国強兵」教育/堤 未果(国際ジャーナリスト) 政府のやることに偶然はない

終章 自由を扱う技術
内田 樹(思想家) アメリカにおける自由と統制