書誌情報
集英社文庫(日本)
風よ あらしよ 下
著者
あらすじ・概要
「彼女が時代のヒロインになるとき、わたしたちもまた自分の生き方を励まされるのだ。」上野千鶴子氏(解説より)
作家デビュー30周年の集大成 いま最も読まれるべき、圧倒的傑作!
思想的対立を機に、夫である辻との関係は空疎になっていく。『青鞜』の出版も行き詰まる中で、大杉栄──異性の親友であり、共に闘う同志でもある男の存在が、日々大きくなっていくが……。吹き荒れる嵐のような日々、やがて訪れる束の間の炉辺の幸福。その果てに待ち受けていたのは──。女として、アナキストとして、明治大正を駆け抜けた伊藤野枝。その短くも鮮烈な生涯を描き出す傑作長編。